2009年05月12日
島ぞうり 18
ポニョ第弐弾。
このメーカーのぞうりでこのデザインはしんどかった。
平成21年 3月21日の作品。
そこらへんの人が彫れるなら、私にできないはずはないと始めた島ぞうり彫刻。
沖縄県内ではかなり流行していますが、彫り方についての情報は案外乏しい状態です。
彫刻刀を使うだとか、カッターを使うだとか、医療用メスを使うだとか、ハンダごてを使うだとか、いろいろと説はあるのですが、どれが正しいのかも判りません。
かと言って講習会やレクチャーを受けるのは癪なので、なんとか独学でチャレンジ。
私がやっている方法なのでもったいぶる必要もないんですが、ネタ切れ防止のためシリーズ化して小出しにその彫り方を紹介していきたいと思います。
当初、彫刻刀で彫るものだとばかり思っていたので、彫刻刀を新調しました。
しかしいざ試してみると、どう考えても彫刻刀で彫るなんてムリ。
ゴムの弾力があり過ぎて、文字通り歯(刃)が立ちません。
よってヘルメットペイントの際に愛用していたOLFA社のアートナイフを使用してみると、これの方がまだいくらかマシという感じ。

それでももうちょっと効率の良い彫り方があるんじゃないかと思うほど地道な作業です。
まずは下描きデザインに沿って切り込みを入れます。
次にぞうりを曲げたり二層になっているゴムの上の部分を爪で無理矢理引っ張ったりしながら、下の層との境目に切り込みを入れます。
後は上の層を爪で引っ張りつつ、下の層と分離させるように境界線に沿ってナイフをサクサクと走らせます。
イメージ的には動物の皮を剥ぐような感じと言いましょうか。
仕上げのバリ取りではルーターを使っています。
彫り面のデコボコは数をこなすごとになだらかになってはいきますが、やはりどうも腑に落ちません。
彫り師によっては、まるで彫り跡までもデザインの一部みたいな、どうやって彫っているのか想像もできないくらい綺麗な仕上がりのものもあります。
そしてこの『東京靴流通センター』で売られているメーカーの島ぞうり。
このメーカーのものは他社よりもゴムが硬くて、今度はナイフではうまくいきません。
よし、これこそハンダごてか?と思い、わざわざ買ってきたのにまったく彫れません。
いろいろ試しましたが、このメーカーのものには彫刻刀が良さそう。
しかし彫刻刀だと、切るよりも文字通りむしろ“彫る”という作業になるため、あまり細かいデザインには向きません。
しかもいつものメーカーに比べて倍疲れます。
なんか他に良い方法がないものか・・・。
以上が私琉の彫り方です。
ただし、これが正しいのかどうかは判りません。
なんせ9割方自己流ですから。
Posted by ラグランジュ・ポイント at 07:00│Comments(0)
│島ぞうり